ローリングストーン誌が選ぶ2015年ベストソング50



3位 ドレイク「Hotline Bling」
70年代ビンテージのドラムマシンサンプルがドレイクのなんとも痛ましいブーティーコールの過去の記憶を蘇らせる。今彼は、あの彼女を恋しく思い、クラブで踊り新しい人生を楽しむ彼女を考えくよくよすることしかできないのだ。この世で一番の恋だったかのように。



2位 フェティ・ワップ「Trap Queen」
ニュージャージー州パターソンから「よお、どうしてる?ハロー」とスタイリッシュに世界に出てきた今年最大の新人、フェティ・ワップ。ギャングスタ・ラブソングでラジオを勝ち取ったが、この核レベルのキャッチーなサビの背景は犯罪的マインドが2人を急き立てるというストーリー。フェティとトラップ・クィーンが超違法のドラッグパイを作り、一緒にこのままハイになろうというスカーフェイス・ドリームだ。世の中で最も信憑性のあるロマンティック・ファンタジーはドラッグに溺れるカップルに関することだと、我々のクレイジーな時代について確実に何かを伝えている。だが、もしかしたらそこが我々のたどり着く場所なのかもしれない。ペアで2台のランボルギーニ?そう、これが本当の愛なのだ。



1位 ザ・ウィークエンド「Can’t Feel My Face」
「おおおー!」と全てを変えてしまうような一曲。ちょうど各コーラスの前、あの単独の恍惚とした音節は、エイベル・テスファイ(別名ザ・ウィークエンド)をカルトR&Bのシンガーから完全なポップスターへと変化させた。36年前、マイケル・ジャクソンが「Don’t Stop ’Til You Get Enough」で、似たような嬉々とした甲高い声で時代に新しい風を起しヒットしたように圧倒的だ。サテンのようにスムーズな、マックス・マーティンのプロデュースも手伝い、スカンディナビア人のような効率の良さで「Can’t Feel My Face」はポップ・チャートの1位へと一気に躍り上がった。しかし、なんといっても素晴らしいのは、テスファイの惹きつけられる声である。彼は、彼自身をポップの大物とし、時間をかけて曲を作り直した。自身の薬物への執着を、危険なほど熱い情事の比喩の中にうまく隠し、彼の苦悩を軽視しているが、その後の、彼の空気より軽い歌声の中に微妙な痛みが聞き取れる。曲が終わる頃には、次のヒット曲のために何が何でも応援したくなるだろう。

Translation By Kayoko Uchiyama

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