SA「BRING IT ON FINAL〈結〉」@日比谷野外大音楽堂ライヴレポート

By RollingStone Japan 編集部
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 2015年7月11日(土)、SAが日比谷野外大音楽堂でワンマンライヴを行った。彼らの念願であり、特別な意味を持つこのライヴの模様をお届けする。

「五風十雨」という言葉がある。
 五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降るという意味で、世の中が平穏無事であることのたとえだ。僕は、風が吹く日もあれば雨が降る日もある、それは晴天ばかりよりも実は人は幸せに暮らせるという意味だと捉えている。
 確かに人生はそんなものなのかもしれない。
 SAというバンドは、商業的には「二風三雨」とでも言えばいいのか、結成30年超、現メンバーで再始動して13年が経ち、楽曲もライヴもアティチュードも、本物のPUNKSとして、多くのバンド、リスナーからリスペクトされているが、商業的には晴れの日よりも雨風の日が続くバンドだったと言っていいと思う。

実際この日比谷野音のライヴも……、TAISEI(ヴォーカル)がMCでも言っていた。「野音が決まった時、みんなからSAに野音は無理だって言われた」と。
 NAOKI(ギター)も冗談交じりで「売れなかったら、重病説とかを流してごまかそうと思ってた」と。
 だが、結果、会場に着くと信じられないような光景が目の前にあった。コムレイズ(SAのファン)で満員の野音。このコムレイズが、マジでイカしてる。モヒカン、リーゼント、スキンヘッド、タトゥー、ピアス、スタッズ……。パンクの教科書なら完全に模範生だが、ありていに言えば社会的には不良。そんなヤツらが(しかも大人から子供まで!)最高の笑顔で野音に集っている。既に酒を呑み、SA談義に花を咲かせているヤツ。あるいはグッズの列に並ぶヤツ。いずれにしても満面の笑顔だ。
 ちなみにステージには全国コムレイズ手製SA応援フラッグが華を添えている。関係者席エリアに行くと、〝SAコムレイズ かかってこん會〟リーダーである怒髪天のメンバーが勢ぞろいしている。挨拶をすると、増子が「いやーダメだ。開演前からもう一泣きしちゃった」と目を真っ赤にしながらビールを片手に笑っている。他にもアナーキーの仲野 茂さんなど、日本のパンク、ロックのド真ん中の人たちが酒を呑みながら開演を待っている。

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